AGA治療前の遺伝子検査

AGA治療前の遺伝子検査

AGA治療前の遺伝子検査

 

ここ5年ほどで、治療が難しいと言われていたAGAの治療技術が確立されつつあります。
フィナステリドなどの飲み薬で治療すると、ある程度の確率でAGAによる薄毛が改善、または悪化を食い止めることが分かっています。

 

しかし、フィナステリドは全員に効果があるわけではありません。残念ですが、4人に1人は効果がほとんどないことが分かっています。
それをある程度推測するために行うのが、遺伝子検査です。
ここでは、遺伝子検査で何が分かるのかをご紹介します。

 

 

 

AGA発動遺伝子の発見

「祖父が禿げていると孫も禿げになる」ということを聞いたことがあるでしょうか。
遺伝子解析が進む前から、経験測でこんな噂がまことしやかに流れていました。

 

遺伝子解析が進み、ある程度AGAの原因遺伝子が判明しつつあります。ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンに反応しやすいか、しにくいかを決める遺伝子が発見されました。

 

DHTは男性ホルモンの一種で、男性らしい心身を作る上で欠かせません。男性という存在を支える、大事なホルモンです。
多すぎるとAGA(男性型脱毛症)や前立腺肥大などの副作用もあります。AGAの原因は、多すぎるDHTが原因だと考えられていました。

 

しかし、DHTは要因の一つに過ぎないことが分かりました。
DHTは、そのままでは毛根に入ることはできません。毛根の中にあるアンドロゲン受容体(アンドロゲンレセプター、AR)という物質と結合することで、毛根に潜り込みます。

 

毛根の細胞核に進入したDHTは、毛根の育毛サイクルを乱す指令を与えます。このため、AGAになると毛が抜けやすく、細くなり、最後には毛根が死滅してしまいます。

逆に言えば、アンドロゲン受容体さえ少なければ、体内にDHTが充満していても毛根には入れずに、育毛サイクルの乱れによる脱毛は起こりません。
現在のAGA遺伝試検査は、アンドロゲン受容体を決める遺伝子を解析します。

 

 

 

アンドロゲン受容体の遺伝子解析

AGA治療前の遺伝子検査

生物の細胞にはすべて遺伝子が組み込まれ、生命が生きていくために必要な設計図が書き込まれています。
4種類のDNA塩基、アデニン、グアニン、チミン、シトシンの4種類があります。アデニンはチミンと、グアニンはシトシンとだけ結びつきます。

 

アンドロゲン受容体を決める遺伝子には、アデニングアニンシトシンの3つが何度も繰り返すことが発見されました。
略して「CAG」と呼びますが、このCAGの繰り返しが多ければ多いほどアンドロゲン受容体の感度が低く、AGAになりにくくなります。
逆に、CAGの繰り返しが少ないと、感度が上がりAGAになりやすい体質と判断されます。

 

ちなみにこのCAG遺伝子は、X染色体にあります。
X染色体は母系で受け継ぐ染色体で、母から娘、息子に遺伝します。
そのため、「母方の祖父や祖母」から遺伝することが知られています。「祖父がAGAだと孫もAGA」というのは、この性質によるものです。

 

他にも、「GGC」という並びを繰り返す領域もあり、この繰り返しが少ないとAGAになりやすい傾向があります。
一般的な遺伝子検査では、CAGとGGCの繰り返し数を合計して判断します。標準値は38で、これを超えるとAGAになりにくいとされています。

 

 

 

遺伝子検査の方法

AGA治療前の遺伝子検査

遺伝試検査は、体の組織を取り出して、中に含まれる遺伝子を取り出します。

頬の粘膜を綿棒で採取すれば完了です。クリニックによっては血液や唾液、体毛などで行うこともあります。

 

あとはクリニック経由で検査機関に提出し、結果を待ちます。結果が出るまで1〜2週間ほどかかります。
自宅でできる簡易なキットも、同様の手順を踏みます。

 

 

 

遺伝子検査が優れている点

AGA治療前の遺伝子検査

 

遺伝子検査を行うと、様々なメリットがあります。
永年、自分はAGAだと思い込んで脱毛を放置していたら、検査をするとAGAが原因でなかったという結果が出ることがあります。
この場合はAGA治療を行っても効果が薄いため、別の方法を考えなければいけません。

 

脱毛の原因は様々です。たとえAR遺伝子のリピート数が多く、AGAになりにくいと判断されても脱毛を起こすことがあります。
原因は様々。父方から受け継がれる遺伝子にも脱毛要因があることがあります。
DHTの量が多すぎて、少ないARでも毛根に潜り込まれてしまうこともあります。

 

時々「遺伝子検査をしてもシロだった。何故だ!」とお怒りの方がいますが、AGAの原因は一筋縄ではいきません。
「遺伝子検査は、ある程度の治療の指針になる」程度に考えたほうが無難でしょう。

 

遺伝子が原因のAGAは70〜80%と言われています。遺伝子とAGAは深い関係がありますが、遺伝子だけが原因ではありません。

 

 

 

遺伝子検査はクリニックで!

AGA治療前の遺伝子検査

 

遺伝子検査は、AGA治療クリニックか検査キットで行います。
クリニックでの検査費用のほうが若干高めですが、出来ればクリニックで受けることをお勧めします。
検査キットは、ただ結果を渡されるだけです。その結果を見てどうすべきか、自力で判断しないといけません。

 

その点、クリニックなら医師が責任を持って治療計画を立てることができます。

 

  • 薬が効きやすいのか効きにくいのか?
  • これからの治療計画は?
  • 薬が効きづらい場合の対策は?

など、素人では判断が難しい所までフォローが期待できます。

 

いくらネットで高度な情報が収集できるとは言え、選別するには専門的な知識は不可欠です。
AGA以外の原因で脱毛している可能性もあるので、出来るだけクリニックで検査を受けましょう。